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マウスピース矯正と運動〜スポーツ時の7つの注意点と対処法blog

2025.09.25

マウスピース矯正とスポーツの両立は可能?基本的な考え方

マウスピース矯正を始めると、「運動やスポーツを続けられるだろうか」と不安になる方は少なくありません。特に日常的に運動を楽しんでいる方や、部活動に打ち込む学生さんにとっては大きな関心事です。

結論からお伝えすると、マウスピース矯正中でも基本的にスポーツは続けられます。むしろ、従来のワイヤー矯正と比較すると、スポーツとの相性は非常に良いと言えるでしょう。

マウスピース矯正装置(インビザラインなど)は、透明な薄いプラスチック素材でできており、装着していても目立ちにくく、口内を傷つけるリスクも低いのが特徴です。また、必要に応じて取り外しができるため、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。

適度な運動はストレス軽減や健康維持に役立ちます。矯正治療は長期間にわたることが多いため、その間の運動習慣を維持することは、心身の健康のためにも重要です。ただし、スポーツの種類や運動の強度によっては、いくつかの注意点があります。

スポーツ別の注意点と対処法

マウスピース矯正中のスポーツは、競技の特性によって注意すべきポイントが異なります。ここでは、代表的なスポーツカテゴリー別に注意点と対処法をご紹介します。

1. 接触を伴うスポーツ(ラグビー、サッカー、バスケットボールなど)

ラグビーやアメリカンフットボール、サッカー、バスケットボールなどの接触スポーツでは、顔や口元への衝撃が避けられません。こうした競技では、衝突や転倒の際に歯や口腔全体にダメージを与える可能性があります。

マウスピース矯正装置は滑らかなプラスチック素材でできているため、金属ブラケットと比べると口内損傷のリスクは低いですが、装置自体が破損したり、強い衝撃で歯に悪影響を与えたりする可能性があります。

【対処法】

  • スポーツ専用のマウスガードを併用する
  • 矯正用マウスピースの上からマウスガードを装着する
  • 激しい接触が予想される試合では、一時的にマウスピースを外すことを検討する(ただし、長時間の装着中断は避ける)

特に重要なのは、スポーツ用マウスガードの活用です。これは歯や顎、口腔内を守るために設計されており、衝撃を緩和して装置の損傷リスクや歯の脱臼などのトラブルを予防できます。矯正中の場合は、現在の歯並びに合わせた特注のマウスガードを作成することをお勧めします。

2. 瞬発的な力が必要なスポーツ(ウェイトリフティング、テニスなど)

ウェイトリフティングやスプリント、テニスなど、瞬間的に大きな力を発揮するスポーツでは、無意識のうちに歯を強く噛みしめることがあります。この動作はマウスピース矯正装置に直接的な負荷をかけ、変形や破損の原因となる可能性があります。

【対処法】

  • 意識的に噛みしめを減らす練習をする
  • 力を入れる際に呼吸法を活用し、顎への力みを軽減する
  • 矯正歯科医に相談し、運動時用の特別な保護装置を検討する
  • 体幹を強化するトレーニングを取り入れ、歯への過剰な力を分散させる

力を入れる際に歯を食いしばるのは自然な反応ですが、意識的にコントロールすることで装置への負担を軽減できます。また、正しい呼吸法を身につけることで、歯への力みを減らすことができるでしょう。

3. マリンスポーツ(スキューバダイビング、サーフィンなど)

スキューバダイビングやサーフィンなどのマリンスポーツは、マウスピース矯正装置を装着したまま楽しむことが可能です。しかし、これらのスポーツには独特のリスクがあります。

スキューバダイビングでは、レギュレーターを噛むことで呼吸を確保しますが、強く噛みすぎると矯正装置に負担がかかります。また、水中での急激な圧力変化が装置に影響を与える可能性もあります。

サーフィンでは、波に巻かれたときなど予期せぬ衝撃で装置が外れるリスクがあります。また、海水の塩分が装置に付着すると、洗浄が不十分な場合に歯の脱灰や着色の原因になることもあります。

【対処法】

  • ダイビング用のマウスピースは矯正装置の上から装着する
  • レギュレーターを噛む力を調整し、過度な力を避ける
  • マリンスポーツ後は必ず装置を丁寧に洗浄する
  • 長時間の海水浴やダイビングの後は、装置を一時的に外して十分に洗浄してから再装着する

特にマリンスポーツ後のケアは重要です。海水や塩分が装置に残らないよう、清潔な水でしっかりと洗い流しましょう。

4. ランニングやジョギング

ランニングやジョギングなどの有酸素運動は、マウスピース矯正中でも比較的安全に行えるスポーツです。ただし、長時間の運動による口の渇きや、水分補給の際の注意点があります。

【対処法】

  • 運動前にマウスピースの装着状態を確認する
  • 水分補給は清潔な水を中心に行い、スポーツドリンクを飲む場合は装置を一時的に外す
  • 長時間のランニング中は定期的に水で口をすすぎ、口内を清潔に保つ
  • 運動後は通常より丁寧に口腔ケアを行う

ランニング中は呼吸が激しくなり口が乾きやすくなります。これにより唾液の分泌が減少し、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。十分な水分補給と運動後のケアを心がけましょう。

マウスピース矯正中の飲み物選びと水分補給の注意点

スポーツ中の水分補給は非常に重要ですが、マウスピース矯正中は飲み物の選択に特に注意が必要です。不適切な飲み物や飲み方は、装置の変色や歯の健康に悪影響を与える可能性があります。

スポーツドリンクのリスク

スポーツドリンクは運動中のエネルギー補給や電解質のバランス維持に役立ちますが、糖分や酸性成分を含んでいることが多いです。マウスピースを装着したまま飲むと、これらの成分が装置と歯の間に長時間留まり、虫歯や装置の変色の原因となります。

特に激しい運動中は唾液の分泌が減少するため、通常より口内の自浄作用が低下しています。そのため、スポーツドリンクの影響がより大きくなる可能性があります。

【対処法】

  • スポーツドリンクを飲む際は、マウスピースを一時的に外す
  • 飲んだ後は水で口をすすいでから装置を再装着する
  • 可能であれば、糖分の少ないスポーツドリンクを選ぶ
  • 運動中の主な水分補給は水を中心に行う
推奨される飲み物

マウスピース矯正中の運動時に最も推奨される飲み物は、シンプルに水です。水は装置を装着したまま飲むことができ、歯や装置に悪影響を与えません。

その他に適している飲み物としては、無糖・無着色の炭酸水や、薄めたスポーツドリンク(糖分を減らしたもの)などがあります。ただし、炭酸水でも酸性度が高いものは長時間の接触を避けるべきです。

【飲み物の選び方のポイント】

  • 糖分・着色料を含まないものを優先する
  • 酸性度の低いものを選ぶ
  • 温度が極端に熱いものや冷たいものは避ける(装置の変形リスクあり)
  • カフェインを含む飲料は口の渇きを促進するため控えめにする

運動中の水分補給は計画的に行いましょう。特に長時間の運動では、定期的に水分を摂取することが重要です。また、運動後は装置を外して丁寧に歯磨きをし、装置も清潔に保つことを忘れないでください。

マウスピース矯正装置のケア方法〜スポーツ前後の注意点

スポーツを楽しみながらマウスピース矯正を成功させるためには、装置の適切なケアが欠かせません。特に運動前後は、通常より念入りなケアが必要になります。

運動前のケア

運動前には、マウスピース装置がしっかりと装着されているか確認しましょう。装着が不完全だと、運動中に外れるリスクが高まります。また、装置と歯の間に食べ物の残りがないことも重要です。

【運動前のチェックリスト】

  • 装置が正しく装着されているか確認する
  • 装置専用ケースを持参する(一時的に外す可能性がある場合)
  • 清潔な水を十分に用意する
  • 必要に応じて追加の保護具(マウスガードなど)を準備する
運動後のケア

運動後は汗や飲食物の影響で口内環境が変化しています。装置と歯の健康を守るため、以下のケアを行いましょう。

【運動後のケア手順】

  • 装置を取り外し、清潔な水ですすぐ
  • 歯をしっかり磨く(できれば歯間ブラシやフロスも使用)
  • 装置を専用ブラシで優しく洗浄する
  • 装置を清潔な水ですすぎ、水気を切ってから再装着する
  • 特に汚れが気になる場合は、専用の洗浄剤を使用する

運動後は体が脱水状態になっていることが多く、口内も乾燥しがちです。十分な水分補給を行い、唾液の分泌を促すことも大切です。唾液には自然な抗菌作用があり、口内環境を整える役割を果たします。

マウスピース矯正中に避けるべき行動と対処法

マウスピース矯正中は、特定の行動や習慣が治療の進行や装置の状態に悪影響を与える可能性があります。スポーツを楽しむ上でも、以下のような行動は避けるべきです。

1. 装置を長時間外したままにする

マウスピース矯正の成功には、1日20〜22時間の装着が推奨されています。スポーツのために装置を外した場合、終了後すぐに再装着することが重要です。長時間外したままにすると、歯の移動が妨げられ、治療期間が延長する可能性があります。

【対処法】

  • スポーツ中に装置を外す場合は、専用ケースに保管する
  • 運動終了後はすぐに歯を磨き、装置を再装着する
  • 装置を外す時間を記録し、1日の装着時間を管理する
2. 装置を不適切に保管する

スポーツ中に装置を外す場合、不適切な場所(ポケットやタオルに包むなど)に保管すると、紛失や破損のリスクが高まります。また、高温の場所に放置すると、装置が変形する可能性もあります。

【対処法】

  • 必ず専用ケースに保管する
  • 直射日光や高温を避ける(車内や暖かい場所に放置しない)
  • 清潔なケースを使用し、定期的に洗浄する
3. 装置装着中に不適切な飲食をする

スポーツ中のエネルギー補給としてスポーツドリンクやエネルギーバーを摂取することは一般的ですが、装置を装着したまま糖分や着色料を含む食べ物や飲み物を摂ると、虫歯リスクや装置の変色の原因となります。

【対処法】

  • 飲食前に装置を外す習慣をつける
  • 水以外の飲み物を摂取した後は、水で口をすすぐ
  • 携帯用の歯ブラシやマウスウォッシュを持ち歩く
  • 糖分の少ないエネルギー補給方法を検討する
4. 装置の破損や変形に気づかないまま使用する

スポーツ中の衝撃や不適切な取り扱いにより、装置が破損や変形することがあります。破損した装置をそのまま使用すると、治療効果が得られないだけでなく、口内にも悪影響を与える可能性があります。

【対処法】

  • 定期的に装置の状態を確認する
  • 破損や変形に気づいたら、すぐに歯科医院に連絡する
  • 予備の装置(前段階のものなど)を持っておく
  • 装置の取り扱いに注意し、無理な力をかけない

マウスピース矯正とスポーツを両立させるための7つのポイント

これまでの内容を踏まえ、マウスピース矯正とスポーツを上手に両立させるための重要ポイントをまとめました。これらを意識することで、矯正治療の効果を最大化しながら、スポーツも思う存分楽しむことができるでしょう。

1. 適切な装着時間を確保する

マウスピース矯正の成功には、1日20〜22時間の装着が推奨されています。スポーツのために装置を外す時間も考慮し、それ以外の時間はしっかりと装着するよう心がけましょう。

【実践ポイント】

  • 食事や歯磨き以外の時間は基本的に装着する
  • 装置を外す時間を記録し、1日の装着時間を管理する
  • 装置を外す必要がある場合は、最小限の時間にとどめる
2. スポーツに合わせた保護対策を講じる

スポーツの種類によって、適切な保護対策は異なります。接触スポーツではマウスガードの併用、水泳では装置の紛失防止策など、競技特性に合わせた対策を講じましょう。

【実践ポイント】

  • 接触スポーツでは専用マウスガードを検討する
  • 水中スポーツでは装置の管理に特に注意する
  • 高強度トレーニング時は噛みしめに注意する
3. 水分補給と口腔ケアを徹底する

運動中の適切な水分補給と、運動後の丁寧な口腔ケアは、マウスピース矯正を成功させるための基本です。特に糖分を含む飲料を摂取した後は、入念なケアが必要です。

【実践ポイント】

  • 運動中は水を中心に水分補給する
  • スポーツドリンクを飲む場合は装置を外し、飲んだ後は水で口をすすぐ
  • 運動後は通常より丁寧に歯磨きと装置の洗浄を行う
4. 装置の管理と保管を適切に行う

スポーツ中に装置を外す場合、適切な保管が重要です。専用ケースを使用し、清潔で安全な場所に保管しましょう。

【実践ポイント】

  • 必ず専用ケースに保管し、安全な場所に置く
  • 高温や直射日光を避ける
  • ケース自体も定期的に洗浄する
5. 定期的な歯科検診を欠かさない

マウスピース矯正中は、定期的な歯科検診が治療成功の鍵となります。特にスポーツを頻繁に行う方は、装置の状態や口腔内の健康状態を専門家に確認してもらうことが重要です。

【実践ポイント】

  • 予約された検診は必ず受ける
  • スポーツによる装置の問題や疑問点があれば、遠慮なく相談する
  • 装置の状態に少しでも異変を感じたら、早めに受診する
6. 装置の洗浄と消毒を徹底する

スポーツ後は汗や細菌が増加しやすい環境にあります。装置の洗浄と消毒を徹底し、清潔な状態を保ちましょう。

【実践ポイント】

  • 専用ブラシと中性洗剤で優しく洗浄する
  • 定期的に専用の洗浄剤で消毒する
  • 装置が乾燥しすぎないよう注意する
7. 体調管理と無理のない運動計画

矯正治療中は、特に体調管理に気を配ることが大切です。無理のない運動計画を立て、体調不良時は休息を優先しましょう。

【実践ポイント】

  • 十分な睡眠と栄養を確保する
  • 体調不良時は無理をせず休息を取る
  • 段階的に運動強度を上げていく

まとめ:マウスピース矯正とスポーツの両立は十分可能

マウスピース矯正とスポーツの両立は、適切な知識と対策があれば十分に可能です。むしろ、従来のワイヤー矯正と比較すると、マウスピース矯正はスポーツとの相性が良いと言えるでしょう。

本記事でご紹介した7つのポイントを実践することで、矯正治療の効果を最大化しながら、スポーツも思う存分楽しむことができます。特に重要なのは、適切な装着時間の確保、スポーツに合わせた保護対策、そして水分補給と口腔ケアの徹底です。

矯正治療は一時的なものですが、その結果得られる美しい歯並びと健康な口腔環境は一生の財産となります。スポーツとの両立に不安がある方は、ぜひ専門家に相談してみてください。私たちBelle歯科・矯正歯科では、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた矯正治療プランをご提案しています。

健康的な体と美しい笑顔を手に入れるために、ぜひ適切なケアと対策を心がけてください。スポーツも矯正治療も、継続することが成功への鍵です。

詳しい矯正治療についてのご相談は、Belle歯科・矯正歯科までお気軽にお問い合わせください。皆様の健やかな口腔環境と素敵な笑顔をサポートいたします。

著者情報

Belle歯科・矯正歯科 院長 竹内優斗

[経歴]

日本矯正歯科学会 認定医

近畿東海矯正歯科学会

インビザライン プラチナプロバイダー

兵庫県歯科医師会

神戸市歯科医師会

神戸市西区歯科医師会

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