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マウスピース矯正の理想的な装着時間〜効果を最大化する秘訣blog

2025.09.25

マウスピース矯正に必要な装着時間は1日何時間?

マウスピース矯正を始めると必ず直面する疑問。「本当に1日20時間以上の装着が必要なの?」「夜だけつけていても効果はあるの?」

このような疑問を持つ方は少なくありません。マウスピース矯正は取り外しができる便利さがある一方で、装着時間の管理は患者さん自身に委ねられています。

私は日本矯正歯科学会認定医として、多くの患者さんのマウスピース矯正治療に携わってきました。そこで実感するのは、装着時間こそが治療成功の鍵だということです。

マウスピース矯正において、理想的な装着時間は1日20〜22時間です。食事と歯磨きの時間以外は、常にマウスピースを装着していることが求められます。

この装着時間は決して目安ではなく、治療効果を得るための必須条件です。なぜなら、マウスピースによる矯正力は装着している間しか歯に加わらないからです。

「夜だけ装着していれば効果があるのでは?」と考える方もいますが、残念ながらそれでは十分な効果は得られません。マウスピース矯正は日中も装着することを前提に設計されているのです。

装着時間が短いと、次のようなリスクが生じます。

  • 歯の移動が計画通りに進まない
  • 次のステージのマウスピースが合わなくなる
  • 治療期間が延長する
  • 歯に余計な負担がかかる可能性がある
装着時間が足りないとどうなるの?

マウスピースの装着時間が不足すると、最も懸念されるのが「後戻り」です。歯は動かした後、新しい位置に定着するまでは元の位置に戻ろうとする性質があります。

マウスピースを外している時間が長いと、せっかく動いた歯が元の位置に戻ってしまうのです。これにより、次のステージのマウスピースがうまく装着できなくなることもあります。

実際の臨床では、装着時間が足りない患者さんには次のような症状が見られます。

  • マウスピースを装着したときの強い痛み
  • マウスピースと歯の間に大きな隙間ができる
  • 噛み合わせの悪化
  • 歯の根っこが露出するリスク

特に気をつけていただきたいのは、装着時間が足りないと歯に強い力がかかりすぎて、歯の根っこが露出してしまうケースです。見た目の悪化だけでなく、知覚過敏などの症状を引き起こす可能性もあります。

マウスピース矯正の装着時間を守るコツ

「わかっているけど、20時間以上の装着は難しい…」

このように感じる方は少なくありません。特に社会人の方は、食事や会議、接客など、マウスピースを外す機会が多くなりがちです。

そこで、日常生活の中でマウスピースの装着時間を確保するためのコツをご紹介します。

食事時間の効率化

マウスピース矯正中は、食事にかける時間を少し工夫することで装着時間を確保できます。

例えば、だらだらと時間をかけて食べるのではなく、集中して食事を済ませるようにしましょう。また、間食の回数を減らすことも効果的です。

食後すぐに歯磨きをして、マウスピースを装着する習慣をつけることも大切です。外出先では携帯用の歯ブラシセットを持ち歩くと便利ですよ。

アプリやタイマーの活用

マウスピースの装着時間を記録するアプリやタイマーを活用すると、自己管理がしやすくなります。

「今日はあと何時間装着すれば良いのか」が視覚的にわかると、モチベーション維持にも役立ちます。多くのマウスピース矯正メーカーが専用アプリを提供していますので、ぜひ活用してみてください。

予備のマウスピースケースを持ち歩く

外出先でマウスピースを外す際、清潔に保管できるケースがないと、ついティッシュに包んだりナプキンに包んだりしてしまいがち。そして、捨ててしまうという事故も…。

予備のケースを会社や鞄に入れておくことで、このようなトラブルを防ぎ、スムーズに装着を再開できます。

装着時間が足りないときの対処法

どんなに気をつけていても、装着時間が足りなくなってしまうことはあります。特に飲み会や長時間の会議など、避けられない状況もあるでしょう。

そんなときの対処法をご紹介します。

チューイーを活用する

チューイーとは、マウスピースを歯にしっかりと密着させるための補助ツールです。装着時間が足りないと感じたときは、マウスピースを装着した状態でチューイーを噛むことで、マウスピースの適合性を高めることができます。

特に次のステージに進む前や、マウスピースと歯の間に隙間がある場合に効果的です。1日数回、数分間噛むだけでも効果が期待できます。

現在のステージを長めに使用する

装着時間が足りないと感じる場合は、予定よりも長めに同じステージのマウスピースを使用することも一つの方法です。

通常、1つのステージは1〜2週間程度で次に進みますが、歯の動きが十分でない場合は、担当医と相談の上、もう少し長く使用することで歯の動きを確実にすることができます。

無理に次のステージに進むと、マウスピースが合わなくなるだけでなく、歯に過度な負担をかけることになりかねません。

担当医に相談する

装着時間が足りないと感じたら、まずは担当医に相談しましょう。状況に応じた適切なアドバイスを受けることができます。

例えば、一時的に装着時間が確保できない期間がある場合は、治療計画の調整や代替策を提案してもらえることもあります。

自己判断で治療を進めると、思わぬトラブルにつながる可能性がありますので、不安なことがあれば遠慮なく相談してください。

マウスピース矯正の効果を最大化するための秘訣

装着時間を守ることに加えて、マウスピース矯正の効果を最大化するための秘訣をご紹介します。

定期的なチェックアップを欠かさない

マウスピース矯正は、自己管理型の治療法ですが、定期的な歯科医院でのチェックアップは非常に重要です。

歯の動きが計画通りに進んでいるか、予期せぬトラブルが生じていないかを専門家の目でチェックすることで、治療の質を保つことができます。

口腔衛生管理を徹底する

マウスピース矯正中は、通常よりも丁寧な口腔ケアが必要です。マウスピースを装着することで、歯の周りの環境が変わり、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。

食後は必ず歯磨きをし、マウスピース自体も定期的に洗浄することで、清潔な状態を保ちましょう。

保定期間も装着時間を守る

矯正治療が終わった後の「保定期間」も、装着時間を守ることが非常に重要です。せっかく理想的な歯並びを手に入れても、保定装置の装着が不十分だと、歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り」が起こりやすくなります。

保定装置の装着時間は、治療直後は1日20時間程度から始まり、徐々に就寝時のみの装着に移行していくことが一般的です。担当医の指示に従って、しっかりと保定期間を過ごしましょう。

よくある質問と回答

1日だけ装着時間が足りなくても大丈夫?

1日程度であれば、大きな影響はないことが多いです。ただし、連続して装着時間が不足すると、歯の移動が計画通りに進まなくなる可能性があります。

装着時間が足りなかった日の翌日は、特に意識して装着時間を確保するよう心がけましょう。また、チューイーを使用して、マウスピースを歯にしっかりと密着させることも効果的です。

食事の時間が長くなりがちな場合はどうすればいい?

ビジネスランチや接待など、どうしても食事の時間が長くなる場合は、事前に担当医に相談しておくと安心です。

また、そのような機会が多い時期は、同じステージのマウスピースを少し長めに使用するなどの調整も検討できます。無理な装着スケジュールで進めるよりも、確実に歯を動かすことを優先しましょう。

痛みがあるときはどうすればいい?

新しいステージのマウスピースに交換した直後は、歯に圧力がかかるため、違和感や軽い痛みを感じることがあります。これは通常、数日で和らぎます。

痛みがある場合でも、装着時間を減らすのではなく、むしろしっかりと装着することで歯が新しい位置に早く馴染み、痛みが軽減することがあります。

ただし、強い痛みが続く場合や、マウスピースが明らかに合っていないと感じる場合は、すぐに担当医に相談してください。

まとめ

マウスピース矯正の成功には、1日20〜22時間の装着時間を守ることが不可欠です。装着時間が足りないと、治療効果が得られないだけでなく、歯に余計な負担をかけることにもなりかねません。

日常生活の中で装着時間を確保するためには、食事時間の効率化やアプリの活用、予備のケースの携帯など、ちょっとした工夫が効果的です。

また、チューイーの活用や定期的なチェックアップ、徹底した口腔衛生管理によって、マウスピース矯正の効果を最大化することができます。

マウスピース矯正は、患者さん自身の協力があってこそ成功する治療法です。装着時間を守ることの重要性を理解し、理想の歯並びを手に入れるために、ぜひ積極的に取り組んでいただければと思います。

矯正治療に関するご質問やお悩みがありましたら、ぜひBelle歯科・矯正歯科にご相談ください。日本矯正歯科学会認定医として、患者さんお一人おひとりに最適な矯正治療をご提案いたします。

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著者情報

Belle歯科・矯正歯科 院長 竹内優斗

[経歴]

日本矯正歯科学会 認定医

近畿東海矯正歯科学会

インビザライン プラチナプロバイダー

兵庫県歯科医師会

神戸市歯科医師会

神戸市西区歯科医師会

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