予防歯科で守る歯の健康寿命｜定期検診が全身の健康を支える理由

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予防歯科で守る歯の健康寿命｜定期検診が全身の健康を支える理由blog

2025.11.22

予防歯科が健康寿命を延ばす鍵となる理由

皆さんは「健康寿命」という言葉をご存じでしょうか？

平均寿命が延びる一方で、実は健康に自立した生活を送れる期間との間には大きな差があります。厚生労働省のデータによれば、男性で約8.7年、女性で約12年もの差が存在しているのです。この期間、多くの方が誰かの介護なしには生活できない状態にあるということになります。

では、健康寿命を延ばすために何ができるのでしょうか。実は、お口の健康を保つことが全身の健康維持に深く関わっていることが、近年の研究で明らかになってきました。歯科疾患と全身疾患には密接な関係があり、歯周病は心臓病や糖尿病、認知症などのリスクを高めることが報告されています。

Belle歯科・矯正歯科では、予防歯科を専門に学んだ歯科医師が、患者様の10年後、20年後を見据えた総合的な治療を提案しています。今回は、予防歯科がなぜ健康寿命の延伸に重要なのか、そして定期検診が全身の健康を支える理由について詳しくお伝えします。

お口の健康が全身に及ぼす影響とは

歯周病は単なる「お口の中の病気」ではありません。

歯周病の原因となる細菌は、歯肉の血管から全身に入り込み、様々な病気を引き起こしたり悪化させたりする可能性があります。特に注目されているのが、歯周病と糖尿病の相互関係です。日本糖尿病学会が発行した「糖尿病診療ガイドライン2019」でも、糖尿病患者に対する歯周治療により血糖が改善する可能性があることから、歯周治療を推奨しています。

歯周病が引き起こす全身疾患のリスク

歯周病菌が血管内に侵入すると、炎症性物質が全身に広がります。これにより、血糖値を下げるインスリンの働きが悪くなったり、血管の動脈硬化が進行したりする可能性があるのです。

具体的には、以下のような疾患との関連が報告されています。

心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患
脳梗塞などの脳血管疾患
糖尿病の悪化
誤嚥性肺炎
早産・低体重児出産
アルツハイマー病の悪化

歯周病の人は、そうでない人に比べて脳梗塞になりやすいリスクが2.8倍にもなるという研究結果もあります。血圧やコレステロール、中性脂肪が高めの方は、動脈疾患予防のためにも歯周病の予防や治療がより重要となるのです。

噛む力の低下が招く健康リスク

お口の機能が低下し、自分で噛めなくなってくると、栄養状態に偏りが生じやすくなります。

特に、お肉などのタンパク質の摂取が困難になり、低栄養の状態に陥る可能性があります。低栄養状態が長期的に継続すると、全身の栄養状態がさらに悪化し、フレイル状態になってしまうのです。フレイルとは「健康な状態と要介護状態の中間の状態」で、身体機能や認知機能に低下がみられる状態を指します。

このように介護が必要になる状態と口腔内の状態は深く関連しており、歯科医療の重要性が再認識されてきています。

予防歯科の具体的なメリットと実践方法

予防歯科とは、虫歯や歯周病などの歯のトラブルを未然に防ぐための歯科治療の一部です。

これは、定期的な歯科検診や歯のクリーニングなどといった専門家による「定期的なプロフェッショナルケア」と、ご自身による「毎日のセルフケア」が重要となってきます。予防歯科のアプローチは、歯の病気を防ぐだけでなく、お口全体の健康を促進することにも繋がります。

プロフェッショナルケアで得られる効果

歯科医院で行う専門的なクリーニング「PMTC（Professional Mechanical Tooth Cleaning）」は、通常の家庭での歯磨きでは取り除けない歯の表面の汚れやバイオフィルムを徹底的にクリーニングします。

定期的なPMTCを受けることで、以下のようなメリットが期待できます。

虫歯や歯周病の予防効果が高まる
口臭の改善や歯の美観が向上する
歯の表面が滑らかになり、プラークが再付着しにくくなる
日常のセルフケアがより効果的になる
早期発見により治療費と治療時間を節約できる

Belle歯科・矯正歯科では、院内併設の歯科技工室により、精密かつ迅速な製作物の作製が可能です。患者様とのコミュニケーションを大切にし、お一人おひとりに合わせた予防プランをご提案しています。

セルフケアの重要性と正しい方法

予防歯科において、日々のセルフケアは最も大切な要素です。

正しいブラッシングができるだけで、歯周病と虫歯のリスクを大幅に低くすることができます。しかし、ブラッシングはできていると思っている方でも、デンタルフロスや歯間ブラシを日常的に使用しないと60〜70％の磨き残しになることもあるのです。

磨き残しが多い三大不潔域は以下の通りです。

歯と歯茎の境目
歯と歯が接している部分（隣接面）
奥歯の溝

これらのポイントを丁寧に磨くことにより、磨き残しを減らせます。歯と歯の根本に隙間がない場合や前歯はデンタルフロスを、歯ぐきが下がり根本にすき間がある場合は歯間ブラシを使用することをお勧めします。

定期検診の適切な間隔と検査内容

一般的には3〜4ヶ月に1回の来院をお勧めしています。

なぜこの間隔かというと、歯石が付き始めるまでの期間や、初期虫歯の進行速度などから導き出された数字なのです。ただし、歯周病の治療経験がある方、全身疾患をお持ちの方、妊娠中の方、矯正治療中の方は、より頻繁な検診が必要かもしれません。

定期検診で行われる主な項目

Belle歯科・矯正歯科の定期検診では、以下のような項目をチェックします。

口腔内検査：虫歯や歯周病の有無を確認
レントゲン検査：目では見えない歯の根元や骨の状態をチェック
歯周ポケット測定：歯周病の進行度合いを確認
唾液検査：むし歯のなりやすさをチェック
スケーリング：歯に付着した歯石やプラークを除去
歯科衛生士によるSRP：歯周ポケット内の歯石やバイオフィルムを除去
ブラッシング指導：正しい歯磨きの方法を指導
歯の表面の研磨：汚れの付着しづらい歯面にする

定期的に口腔内の写真を撮影することで、歯の状態の変化を視覚的に確認できます。これにより、初期の虫歯も発見でき、早期治療に繋げることができるのです。

予防歯科を続けることで得られる長期的メリット

定期的な予防歯科を続けることで、治療費の削減、時間の節約、健康な歯を長く保てるという大きなメリットがあります。

予防にかかる費用は、大きな治療が必要になってからの費用と比べると、はるかに経済的です。また、急な歯痛で予定を変更する必要がなくなり、自分の歯で楽しく食事ができる期間が長くなります。一度失った歯の健康は、取り戻すのが難しいものです。だからこそ、予防が大切なのです。

Belle歯科・矯正歯科が提供する予防歯科の特徴

当院では、予防歯科を専門に学んだ歯科医師が在籍しています。

日本矯正歯科学会認定医としての専門的な知識と経験を活かし、矯正治療の知見とお口全体を診る1口腔単位の歯科治療を組み合わせることで、患者様のお口の健康、ひいては生活の質の維持・向上を目指しております。西神中央、伊川谷、学園都市を含む広範囲のエリアから治療相談を希望され、当院へご来院されております。

患者様との「お話の時間」を大切に

治療に対する患者様のご理解は、お口の健康のために必要不可欠です。

そのため当院では患者様とのお話の時間をとても大切にしています。生活スタイルや年齢に応じたオーダーメイド式の治療プランを共に考え、10年後、20年後を見据えた未来志向の総合治療を提案します。歯科治療の目標はただ病気を治すことではなく、長期的にお口の健康を保つことです。

予防歯科を通じた全身の健康管理

口腔の健康状態は全身的な健康状態と密接な関連があります。

そのため、口腔の健康状態を維持、改善するための歯科治療は、全身的な健康状態の維持にとって欠かせないものと考えられます。予防歯科を通して全身の健康管理をし、生涯ご自分の歯でおいしく食事ができるようにしましょう。当院には予防歯科を専門的に学んだ医師が在籍しており、病気の予防に重きを置いた治療を提供します。健康なお口を維持したい方を、私たちが全力でサポートします。