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歯ぎしり・食いしばりteeth-grinding
歯ぎしり・食いしばりとは
歯ぎしりとはギリギリと音を立てて歯を擦り合わせること、食いしばりとはグッと顎に力を入れて咬み締めることを言います。
いずれも無意識のうちにやってしまう癖で、他人から指摘されて気づくことが多く、自分自身で気づくのが難しい症状です。
日本人のうち、睡眠中に歯ぎしりをしている人は20~7人に1人、歯ぎしり・食いしばりを経験したことがある人は70%にも上るとされています。そのため自分ではやっていないと考えていても、実は知らぬ間に歯ぎしり・食いしばりをしている可能性は十分あります。
歯ぎしり・食いしばりを放置すると…
歯ぎしり・食いしばりをしていても、何も問題が起きないのであれば放置しておいてもかまいません。しかし歯ぎしり・食いしばりをしている時の咬む力は、人によっては1トンを超えると言われています(通常の食事時は体重程度)。
それが長時間、長い期間続けば、お口の中に様々な問題が生じます。
知覚過敏の原因になる
強い力が持続的に加えられると、歯の根元が欠けてしまい、敏感な象牙質が剥き出しになります。結果、冷たいものや温かいものを食べるとしみやすくなったり(知覚過敏)、むし歯になりやすくなったりします。
詰め物が取れる原因になる
強い力が加えられたり、ギリギリと揺さぶられたりすると、詰め物の接着剤が破壊され、詰め物が取れやすくなる原因になります。
歯周病のリスクを高める
歯ぎしり・食いしばりによるダメージが蓄積すると、歯の土台になっている骨が溶けたり、歯周病が悪化したり、治りが悪くなったりする場合があります。
歯根破折(歯の根が割れること)につながる
歯ぎしり・食いしばりの力に耐えきれず、歯が割れてしまうことがあります。特にむし歯が原因で神経を抜いた歯は健康な歯に比べて脆くなっているため、歯根破折を起こす可能性はより高くなります。
顎関節症の可能性を高める
顎へのダメージが溜まると、口を開けると痛みを感じたり、顎の動きに違和感が出たりする顎関節症に発展する可能性があります。
顔の歪みの原因になる
左右どちらかだけに歯ぎしり・食いしばりがある場合、片方の顎の筋肉だけが発達するため、顔が歪んで見えるようになります。酷い場合は、目の大きさなどにも左右差が生じるようになります。
体の不調につながる
歯ぎしり・食いしばりが原因で肩こり、頭痛、腰痛、股関節の歪み、倦怠感など、体の不調を感じる方もいます。
歯ぎしり・食いしばりの治療方法
歯ぎしり・食いしばりの原因は未だ判明しておらず、決定的な治療方法は確立されていません。また日々のストレスを歯ぎしり・食いしばりで解消している可能性もあるため、むやみに治してしまうとストレスのはけ口がなくなり、別の問題を引き起こしてしまうリスクもあります。
そのため現在最もポピュラーな歯ぎしり・食いしばりの治療方法は、「スプリント」「ナイトガード」などと呼ばれるプラスチック(レジン)製のマウスピースを睡眠時に装着し、歯ぎしり・食いしばりによるダメージを軽減するというものになっています。
型取りをしてオーダーメイドで作製しますが、健康保険が適用されるので1~3割の負担でご購入いただけます。
マウスピースはメインテナンスが必要不可欠
歯ぎしり・食いしばり用のマウスピースは、メインテナンスが不可欠です。なぜなら使用していくうちに歯ぎしり・食いしばりによって削れていってしまうからです。マウスピースが削れると装着時の咬み合わせが悪くなるので、そのまま使用すれば顎関節症を始め様々な問題につながります。
そのためマウスピースを作ったら、数ヶ月ごとに歯科医院でチェックしてもらい、正しい咬み合わせになるよう調整してもらう必要があります(調整の頻度には個人差があります)。
くれぐれも「作りっぱなし」にならないようご注意ください。